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FUTURE DESIGN 未来をデザインする

学校外で育つ子と、多様な遊び・学びの場をつなぐプロジェクト

モバイルボヘミアンスクーラーという生き方

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新緑。この数日間、いい天気で、ずっと野外にいます。

 

土曜日は近所の森林公園へ。入り口入って左手の山頂まで続く長い階段を、長男が重いベビーカーをエッサエッサと、まるでチベットのガイドさんのように担いで登ってくれました。着いた先は木陰のある広場。昼食を食べた後は、そこにあった木の棒で子ども達はチャンバラをしたり、鬼ごっこをしたり。その後お散歩がてらゆっくり園内を回って、山のふもとに降りてからは、池で子ども達はタニシを捕まえたり、水遊びをしたり、ザリガニやカメを釣っている他の子達を見て楽しんでいました。

 

 

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日曜日は地域のボランティアサークルで、ボランティアの大学生のお兄さんお姉さん達と午前中プラ板工作をして、午後は公園で鬼ごっこをしていました。

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月曜日(昨日)の午前中は、いつも家にいる長男(10歳)と、1度学校に行ったけど早めに帰ってきた二男(8歳)と、土曜日に行ったのと同じ森林公園へ。たまたま小学生の子達がフィールドワークをしていたので、「何してるの〜?」とこちらから声をかけて教えてもらいました(こういう風に行った先で会った人とコミュニケーションを取るのが私は好き^^。)

今日は隣の市の小学校組と幼稚園組が帰ってきてから、ログハウスと隣接の公園へ。

 

そんな数日、このところ考えていることをいくつか。 

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そんな数日でしたが、土曜の朝に届いて、早速森林公園で読んだ新刊、『モバイルボヘンミアン』から色々刺激を受けました。
テクノロジーの進化が「どこに行っても働ける」を支えてくれている、という実践者2人の話。

モバイルボヘミアン 旅するように働き、生きるには

普段、<ホームスクーラー>というよりは<アウトドアスクーラー>の我が家にとって、この話はとても興味深く、面白かったです。

 

例えば野外で植物を見たり、生き物を捕まえたら、モバイルがあればすぐにインターネットでこれが何かを調べたり、関連する動画を観ることが出来ます。写真を撮って「採集」することも、「記録」することも可能。そこから物理学や地学、化学に繋げることもできるし、歴史や地理に繋げることもできます。別の方向では、絵を描いたり、文章にまとめたりすることもできます。

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野外の面白さ

そもそも、モバイルを使うかどうか以前に、特にこれを今日は学ぶ、と決めて外に出なくても、屋内よりも野外の方が、子どもにとっての刺激が多く、学びの広がりが持てるという実感が私にはあります。

 

過去には、子ども達と、この森林公園内にある「古代植物園」で、古代の人が使っていた植物を見にいったことをきっかけに、そこから古墳をめぐるフィールドワーク、市民館で土器を見る、土器を作る、火を起こす、勾玉作り、、、と発展して行ったことがありました。


また小1の時に「石」にはまっていた長男は、そこから「地震」や「地層」にも関心を広げていっていましたが、その当時も自主保育で下の兄弟達と野外で育てていたので、雨上がりのある日は、公園に出来た大きな水たまりを太平洋に見立てて、どこから津波が起きたらどうなるのか、という実験をずっと繰り返していました。また「風」の強い日は、ビニール袋を小さな車に取り付けて、ビニール袋の数を増やしたら車の動きがどう変わるのか、という実験をこれまたずっと繰り返している日もありました。自然は土も、水も、風も、植物も、みんなそこにあるので、実際の具体物を使って学ぶことが容易です。そして同じ場所でも天候や季節によって「いつも一緒ではない」ということが、子どもの「想像力」と「創造力」、どちらも掻き立ててくれます。

  

疑問→ネット→実地→ネットの循環で学びが深まっていく

 我が家の長男は「読み書きが苦手」な特性があるので、本だけでなく、動画で学ぶことも多いのですが、NHK for SchoolYouTube、サイエンスチャンネル、NHKオンデマンドなど、幾つかを自分で使い分けているようです。有料になりますが、tanQfamilyというオンラインの通信教育もうちでは利用しています。過去の動画も観れるだけでなく、オンライン上のコミュニティーがあるのが、ただ観るだけとは違う良さがありました。

 

我が家の場合は何かに疑問を持つ→ネットで調べてみる→野外や家庭での実験→また調べたりまとめる、という循環で、IT機器が学びを深める道具の一つになっています。

 

学校でのICT利用による読み書き支援: 合理的配慮のための具体的な実践 (ハンディシリーズ 発達障害支援・特別支援教育ナビ)

 

教科的な学びもモバイルが支える

さて、こうした探究的ではなく、教科的な学びも、NHK for School、カーンアカデミーe-bordのような「無料で」視聴できるコンテンツがここ数年で充実しています。これまでは英語圏のものは使えないイメージがあったのですが、グーグル翻訳機能が劇的にバージョンアップしているので、これから数年後には言語の習得に関係なく視聴を楽しめる予感があります。

  

欧米だと、前述したカーンアカデミーのようなオンライン視聴教材を使って自宅で学び、学校ではそれを元に討論したり、わからなかった部分を教師に聞く『反転授業』形式が増えてきているようなので、家庭でこういったものを使うことは充分理に叶っていると言えます。

 

NHK for School

・カーンアカデミー Khan Academy | Free Online Courses, Lessons & Practice 

・カーンアカデミー日本語版 https://ja.khanacademy.org

マイボード | eboard [いーぼーど]

 
学校の機能を分割して考える

しかしこういったことを書くと必ず出てくるのは「学校は勉強だけの場所ではない」理論です。長男が学校に行かなくなって悩んだ時、私も同じくこの理論(?)で悩みました。

 

そこで、学校の各機能は、それぞれ小分けにすれば代替可能なんじゃないか?という仮説を立ててみました。

 

その当時、私が考えた<学校の機能>はこの4つ。

①知的な学び

②友人関係、人との交流

③帰属感

規範意識、道徳観 

 

①の知的な学びが家で出来、③や④の基本は家とした場合、②をどこで得たらいいのでしょうか?

 

我が家の場合は、月に1、2回行っている地域活動がそれに当たりました。

 

もともと我が家が入っていた地域活動のメンバーが少なかったので、自主保育時代の幼馴染を誘って入ってもらい、異年齢の子達が地域で遊ぶ『第3の居場所ーサードプレイス』を作りました。口コミでどんどん広がり、今は常時6〜8世帯、30人弱の子ども達が集まります。小学校もそれぞれバラバラですが、関係も徐々に深まって、お互いの名前を呼びあえるようになってきました。

 

私が作りたいと思っているサイトの原案も、これらの活動からきています。

 

今、「学校」という『第2の居場所ーセカンドプレイス』を行かないと選択すると、自動的に子どもに残されるのは「家庭」という『第1の居場所ーファーストプレイス』しかありません。

 

子どもが学校に行かないと決めても、すぐに転校という選択肢もなかなか持てないものですし、金銭面や通学面の問題も絡みます。けれどいざ学校に行かないとなると、「友達と付き合ったり遊ぶ」機会も減ってしまいます。

 

そこでその機能はサードプレイスで得ることにして、オンラインにせよオフラインにせよ、「人との交流」にサードプレイスの目的を絞ると、選択肢は無数に広がります。地域活動しかり、習い事しかり、塾しかり、オンラインしかり。それらとホームスクーラー(不登校生)が出会う場を、オンライン上で作りたいというのが、私の一つの夢です。

 

学校という「箱」から「プロジェクト共有型」へ

これは感覚的にですが、多分これから先、学校という箱は無くなっていくと私は思っています。大人の世界でも、前述の『モバイルボヘミアン』によると、在宅ワークやフリーアドレス制、シェアオフィスのような働き方が増えてきて、決まった時間に会社に行くこと常識ではなくなっているといいます。

 

学校もこうした大人社会の変化を受けて、「箱」に集うというよりは、ある程度モバイルやパソコンで学びは補完して、「人に会う」や「プロジェクトを一緒にしていく」ための学校に、形を変えていくのはないでしょうか。登校時間も各々になって、日によって家にいる日も出てくる。屋内だけでなく、野外にも積極的に出ていく。そういうのが「スタンダード」になっていくように思います。

 

futuredesign15.hatenablog.com

 

子どもが学校に行かないと言った時、そこに悲観するのではなく、もしかしたら最先端の生き方だといっそ開き直ってしまい、「学校に馴染めない」をひとつの能力と考えて別の育ちを提案する。その一つは、「モバイルボヘミアンスクーラー」という生き方かもしれないと、思うのです。

 

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