FUTURE DESIGN 未来をデザインする

『多様な学びプロジェクト』代表ブログ/ホームスクーリング実践記録

楽しさは子どもの主食です。

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楽しさは子どもの主食です

 

 元小学校教諭だった故秋田大三郎先生の著書『楽しさは子どもの主食です』を読んだのはいつの頃だったでしょうか?たしか学生時代だった気がします。内容は一切覚えていないのに(大三郎先生ごめんなさい。。。)このタイトルだけが鮮明でした。

 

先週(この記事を書いたのが4月の半ば頃なのでその頃のことです)、真ん中の子ども達が学校から帰ってきてから、いつも行くプレーパークへ行きました。

 

行く途中の公園が見事な土手すべりスポットで、都合よく段ボールも落ちていて(多分前に来た子達が次もやろうと置いて行ってくれたんだと思います)、ひたすら滑りまくってからプレーパークに行きました。

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プレーパークでは木工日和。長男はコップ、三男は盾を作りあげていました。

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さて、土手すべりをしている子ども達の姿をみながら、私の頭の中では何度もこの『楽しさは子どもの主食です』がリフレインしていました。

 

 

本当だ。子どもの主食は楽しいことだ!

 

子ども達の笑い声や笑い顔から楽しさがこっちまで溢れてきました。

 

 

二男の悩み

 

先週から、我が家の二男が、学校を早退けしたり、休む日が出てきました。

 

 

朝になると「今日は行く」と言って二男は自分で学校に向かいます。でも着くと「やっぱり帰りたい」と言って帰ってくる時がありました。または、前日の夜に「明日は朝から行く」と言い、朝になると「やっぱり3時間目からにする」と言い、その時間になると「やっぱり給食からにする」と言う。そんな日もありました。

 

 

長男は「行かない」と決めて家にいる。

三男は「楽しい」と言って学校に行く。

 

 

その二人の有り様は明確で、私も長男には「これ面白そうだよ」と動画や本を勧めたり、一緒に自然の多い場所に出かけたりするし、三男とは、朝学校まで付き添っていきながらお喋りしたり、帰ってきてから絵本を読んだりどこかに出かけたりと付き合います。

 

 

 

でも二男が学校に行きたいのか、行きたくないのか、「本当はどうしたいのか」が私にはよく分からないまま、先週半ばまでが過ぎていきました。

 

「どうしたいの?」と聞いても、「あのね、本当は学校に行きたいの。でも、行くと楽しくないの。学校は楽しくないの」と二男は言いました。行きたい。でも楽しくない。

 

楽しくない場所って行きたい場所???

 

 

 

再び、「楽しさは子どもの主食です」が私の頭の中をリフレインしました。

私は、二男が毎日学校に行けたらいいとは思っていません。ただ、毎日楽しく暮らして欲しいと思っています。幸せな気持ちで日々を過ごして欲しいと願っています。

 

 

プレーパークから帰ってきてから、私は二男に言いました。

 

 

あのね、ママは子ども達みんなが幸せな人生を送って欲しいなぁって思ってるの。それだけがママの希望なの。だから、ママがどう思うかとか、パパがどう思うかとか、先生がどう思うかとか、考えなくていいから、二男君が本当にしたいことを言ってくれていいんだよ。

 

本当にしたいことを言ってくれたら、じゃあこんなサポートができるなって考えられるけど、本当はどうしたいのかが分からないと、どういうサポートをしたらいいのか、ママも分からなくなっちゃうし、1日に何度も予定を変えられると、正直言って、、、困る。」

 

翌朝金曜日、二男は学校を休むと言いました。(ついでに三男も休んだ。)翌週月曜日は二男は自分から学校に行ったけど、「帰りたいと言っています」と学校から連絡があって、お迎えに行きました。その翌日の火曜日(今日)も。

 

「どうだった?」と聞くと「まあまあだね」という返事だったから、やっぱり「行きたい」気持ちもあるし、でも「長くいるほどに行きたくない」んだなーという感じでした。

 

 

学校は行かないといけないところではない。

学校は行けば、友達だったり給食だったりいい部分も色々あるところだけど、行かないといけないところではありません。高校まで学校に行かないで大学に行った子もいれば、就職してる子もいます。大人の目を気にしてどっちがいいのかはっきり言えないよりも、自分で決めた人生を(たとえ後から後悔することがあったとしても)生きていって欲しいんだよなーと私は思っています。

 

そして、ここまでの先週から今週のやりとりを書いてみて思ったのは、私が、子ども達の人生をコントロールしたいという欲を抑えると、子ども達は逆にしっかりして自分のやりたいことを言い出すようになるんだな、ということでした。

 

でも、コントロールしない、って言うよりもやる方はずっと難しいです。

 

母親である私自身も、周りの目を気にして自分のやりたいことを抑えたり、自分のやりたいことがなんなのか分からなくなることが、しょっちゅうあるからです。

 

そんなとき、子ども達と遊んだり、一緒に外の空気を吸ってボーッとしたり、野外でコーヒー片手に黙々と本を読んだりすると、

「あーこういう時間が私にとってはいちばんの幸せなんだなー」という感情がひたひたと湧いてきます。

 

この「怖れのない」、ただ「幸せだなー」という感情を繋いでいった先に、

今、私のやりたいことが続いていっているのだと思います。

 

 

怖れがあるとき、人は周りにも怖れのある言葉を発します。

自分の中に愛があるとき、人は周りにも愛のある言葉を言えます。

 

 

「楽しさは子どもの主食です」

 

楽しさは、大人にとっても主食だなーと感じるこの頃です。

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